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BC099 論文を書くとはどういうことか

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今回は「論文を書くとはどういうことか」をテーマに、論文についての二冊の本を紹介しました。

* 『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

* 『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

それぞれ独自の魅力を持つ二冊です。

書誌情報

『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

* 著:佐藤健二

* 佐藤 健二(さとう・けんじ):1957年、群馬県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中途退学。東京大学名誉教授。博士(社会学)。専攻は、歴史社会学、社会意識論、社会調査史、メディア文化など。著書に、『読書空間の近代』(弘文堂)、『風景の生産・風景の解法』(講談社選書メチエ)、『流言蜚語』(有信堂高文社)、『歴史社会学の作法』(岩波書店)、『社会調査史のリテラシー』など。

* 出版社:筑摩書房

* 出版日:2024/5/11)

* 目次

* 第1 章 論文とはなにか

* 第2 章 「論」と「文」の結合

* 第3 章 〈文〉で論ずることの厚み

* 第4 章 主題・問題意識・問題設定

* 第5 章 通念の切断と思考の運動

* 第6 章 観察と対話の組織化

* 第7 章 調査研究のさまざまな局面

* 第8 章 2 項対立のあしらいかた

* 第9 章 リレーショナル・データベースとしての社会

* 第10 章 「クダンの誕生」の経験をふりかえる

* 第11 章 リテラシーの発見

* 第12 章 読書空間のなかで書く

* 第13 章 コピペと引用の使いこなし

* 第14 章 見えかたをデザインする

* 第15 章 研究倫理の問題

* 第16 章 編集者として見なおす

『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

* 著:阿部幸大

* 日本の文学研究者。筑波大学人文社会系助教(2024年時点)。北海道出身。

* 出版社:光文社

* 出版日:2024/7/24

* 目次

* 原理編

* 第1章 アーギュメントをつくる

* 第2章 アカデミックな価値をつくる

* 第3章 パラグラフをつくる

* 実践編

* 第4章 パラグラフを解析する

* 第5章 長いパラグラフをつくる

* 第6章 先行研究を引用する

* 第7章 イントロダクションにすべてを書く

* 第8章 結論する

* 発展編

* 第9章 研究と世界をつなぐ

* 第10章 研究と人生をつなぐ

* 演習編

『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

本書は「論文を書くとはどういうことか」をさまざまな角度から論じていく一冊で、その場しのぎに論文を書き上げるためのテクニックではなく、研究活動の一環に論文の執筆をおき、その中でいかに研究を進めるのか=論文を書くのかが検討されていきます。

重厚な論述であり、著者の思考が垣間見れる面白さもあり、話題が枝葉のように広がっていて、それらがいちいち楽しめる魅力も持ち合わせています。

個人的には「文」に注目した論考が心に残りました。自分なりにまた展開させていきたいと感じます。

『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

きわめてテクニカルでプラクティカルな一冊。それでいて著者の熱さも伝わってきます。「まったく新しい」という看板に偽りはありません。

一冊目の本に比べると重厚な論述感は小さいものの、シャープで説得的な論考は一気に引き込まれます。でもって、アドバイスが非常に役立つ。学術寄りの知的生産を行うなら必携の一冊でしょう。

こちらも単に表面的なノウハウを提示して終わりにするのではなく、論文を書くときに必要な「頭の使い方」を提示してくれている点が魅力です。

個人的には、本編でも語ったようにアカデミックではないライティングの方向性を検討してみたいと思います。


This is a public episode. If you’d like to discuss this with other subscribers or get access to bonus episodes, visit bookcatalyst.substack.com/subscribe
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* 『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

* 『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

それぞれ独自の魅力を持つ二冊です。

書誌情報

『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

* 著:佐藤健二

* 佐藤 健二(さとう・けんじ):1957年、群馬県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程中途退学。東京大学名誉教授。博士(社会学)。専攻は、歴史社会学、社会意識論、社会調査史、メディア文化など。著書に、『読書空間の近代』(弘文堂)、『風景の生産・風景の解法』(講談社選書メチエ)、『流言蜚語』(有信堂高文社)、『歴史社会学の作法』(岩波書店)、『社会調査史のリテラシー』など。

* 出版社:筑摩書房

* 出版日:2024/5/11)

* 目次

* 第1 章 論文とはなにか

* 第2 章 「論」と「文」の結合

* 第3 章 〈文〉で論ずることの厚み

* 第4 章 主題・問題意識・問題設定

* 第5 章 通念の切断と思考の運動

* 第6 章 観察と対話の組織化

* 第7 章 調査研究のさまざまな局面

* 第8 章 2 項対立のあしらいかた

* 第9 章 リレーショナル・データベースとしての社会

* 第10 章 「クダンの誕生」の経験をふりかえる

* 第11 章 リテラシーの発見

* 第12 章 読書空間のなかで書く

* 第13 章 コピペと引用の使いこなし

* 第14 章 見えかたをデザインする

* 第15 章 研究倫理の問題

* 第16 章 編集者として見なおす

『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

* 著:阿部幸大

* 日本の文学研究者。筑波大学人文社会系助教(2024年時点)。北海道出身。

* 出版社:光文社

* 出版日:2024/7/24

* 目次

* 原理編

* 第1章 アーギュメントをつくる

* 第2章 アカデミックな価値をつくる

* 第3章 パラグラフをつくる

* 実践編

* 第4章 パラグラフを解析する

* 第5章 長いパラグラフをつくる

* 第6章 先行研究を引用する

* 第7章 イントロダクションにすべてを書く

* 第8章 結論する

* 発展編

* 第9章 研究と世界をつなぐ

* 第10章 研究と人生をつなぐ

* 演習編

『論文の書きかた (ちくま学芸文庫 サ-55-1)』

本書は「論文を書くとはどういうことか」をさまざまな角度から論じていく一冊で、その場しのぎに論文を書き上げるためのテクニックではなく、研究活動の一環に論文の執筆をおき、その中でいかに研究を進めるのか=論文を書くのかが検討されていきます。

重厚な論述であり、著者の思考が垣間見れる面白さもあり、話題が枝葉のように広がっていて、それらがいちいち楽しめる魅力も持ち合わせています。

個人的には「文」に注目した論考が心に残りました。自分なりにまた展開させていきたいと感じます。

『まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書』

きわめてテクニカルでプラクティカルな一冊。それでいて著者の熱さも伝わってきます。「まったく新しい」という看板に偽りはありません。

一冊目の本に比べると重厚な論述感は小さいものの、シャープで説得的な論考は一気に引き込まれます。でもって、アドバイスが非常に役立つ。学術寄りの知的生産を行うなら必携の一冊でしょう。

こちらも単に表面的なノウハウを提示して終わりにするのではなく、論文を書くときに必要な「頭の使い方」を提示してくれている点が魅力です。

個人的には、本編でも語ったようにアカデミックではないライティングの方向性を検討してみたいと思います。


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